戦国屈指の勇将・武田信玄(1521~73年)生誕500年を記念して、戦国時代に通信手段として使われた「のろし台」を湯村山(甲府市)に復活させようと、甲府市が、ふるさと納税を活用したクラウドファンディングで寄付を募っている。
市によると、信玄の父・信虎が湯村山の山頂に「山城」を築いたのは1523年。甲府盆地を一望できる山城で監視や情報収集をしていたとされる。緊急時に素早く情報を伝えるためにのろし台も置いていた。
山頂付近には、往時をしのんで2006年にのろし台と説明板が設置されたが、老朽化したため、12年に撤去されていた。
市は来年秋までに、実際に煙を上げることができるのろし台(高さ約6メートル、木製)を整備する計画だ。設計・建設費を800万円と見積もっており、その費用を可能な限り寄付金で賄う。信玄にまつわるイベントも開催し、観光資源の一つとしてのろし台を活用するという。
寄付金は3000円からで、1万円以上の寄付でのろし台に氏名が記される。「ふるさとチョイス ガバメントクラウドファンディング」のサイトで来年2月1日まで受け付ける。
市の担当者は「現代の私たちから信玄公への500歳のプレゼントとしたい。一人でも多くの人に協力してもらえるとうれしい」と話している。