山梨県は18日、新型コロナウイルスの感染対策に関する県独自の認証制度「やまなしグリーン・ゾーン認証」を取得した施設を対象に、ワクチンの接種済証やPCR検査の陰性証明書などを提示した場合、認証基準の一部を緩和する実証実験を始める。結果を踏まえ、早ければ12月中に県全体で基準を緩和する。
県は接種済証などを「グリーンパス」と位置づけている。県内17カ所の飲食・宿泊施設で18日から11日間、パスを提示した場合、基準を緩和しての飲食を選択できるようにする。現状120分の時間制限を撤廃したり、パーティションを外したり、大皿料理を提供できるようにしたりする。
施設によって緩和する内容は異なるが、利用者はパスを提示したうえで基準緩和なしか緩和するかを選ぶこともできる。
県は10月、県内4施設でパスの確認方法などを確立するため、第1段階の実証実験を実施した。179人が参加し、うち157人は接種済証を提示したが、20人は持参を忘れ、1回目の接種済証を提示した人も1人いた。1人は12歳未満だったという。
このため、11月18日からの第2段階の実証実験では、接種済証を忘れた場合、ワクチンを2回接種して2週間経過したとの誓約書を出してもらうという。
実証実験で感染の連鎖が複数確認された場合や新たな変異ウイルスによりワクチン効果の低減が見込まれる場合、病床使用率が20%以上になった場合は実証実験を中止し、現状の基準を維持するという。