笛吹市の芦川町観光協会(市川栄治会長)は、電動アシスト自転車で地域の観光スポットを周遊するツアーを開いている。同市芦川町の新道峠に展望デッキが整備され、地域を訪れる観光客が増えていることを踏まえ、自転車で地域をじっくりと楽しんでもらおうと企画した。今月下旬までに予定した全ツアーが定員に達するなど好評で、来春以降も継続していく予定だ。 町観光協会によると、展望デッキ「FUJIYAMA ツインテラス」は7月にオープン。展望デッキと芦川地区を結ぶマイクロバスを運行しているが、10月以降はバスに乗り継ぐ駐車場が満車になることもあるなど観光客が増えている。このため、体力的な負担が少ない電動アシスト自転車を使い、紅葉を楽しみながら地域を巡ってもらおうとツアーを企画した。 9月下旬から11月下旬までに計8回計画、午前と午後の部で、それぞれ4人を定員に開催。参加者はツインテラスや古民家「藤原邸」、市指定天然記念物の諏訪神社の「大ケヤキ」などを巡り、協会の担当者から古民家や地域の歴史について学んでいる。 このほか、キャンプ場での屋外サウナ体験や、スズランの群生地からツインテラスへ向かう夜間のトレッキングツアーも用意。全てが定員に達するなど好評だという。 3日に開かれたツアーでは、ガイド2人が電動アシスト自転車に乗りながら、参加者に観光地を紹介。参加した甲斐市中下条の自営業下原秀一さん(60)は「紅葉を楽しみながら周遊できた。芦川を訪れるのは子どもの頃以来だが、充実した内容だった」と話した。 協会は来春以降もツアーを開催する予定で、市川会長は「芦川にはかやぶき屋根の古民家など、日本の原風景が残っている。多くの人に魅力をPRしていきたい」と話している。
自転車でじっくり観光 芦川(山梨日日新聞)