能登半島地震の被災者から譲り受けた輪島塗の漆器を各地で販売し、売り上げを寄付する「つなぐおわん」プロジェクトの輪が広がっている。損壊した住宅で救い出され、災害関連ごみとして廃棄寸前となったおわんだ。能登地方と山梨県の音楽仲間が発起人となり、被災地で復旧・復興に尽くす支援団体への寄付は計100万円を超えた。
11月中旬、東京・赤坂の草月ホールで、江戸時代の加賀藩に料理人として仕えた人々の姿を描いた舞台「武士の献立」が上演された。劇中に登場した漆器はプロジェクトから購入。会場の一角には鮮やかな光沢の黒や朱のおわんが並び、観客が買い求める姿があった。