
リニア中央新幹線と北海道新幹線の工事が難航、北陸新幹線の新大阪延伸は京都の詳細ルートが決まらない。資材の高騰、人手不足から建設費は膨らみ、工事の長期化に伴って経済効果の発現も遅れる。北陸ではルート見直しの動きもある。
JR東海がリニア中央新幹線の2027年開業を断念したのは24年3月。未着工の静岡工区の工期は10年程度と見込まれており、開業時期は今も見通せない。一番期待を寄せていたのは空港も新幹線もない山梨県だ。
途中駅では唯一県庁所在地を通る。12年には乗降客数は1日1万2300人、新規立地事業所は2600社、経済波及効果は2420億円などの推計を発表。県に経済的にメリットを与える人と定住人口について、合わせて100万人に増やすチャンスと捉えていた。